古本買取業における専門店とは

古本買取専門店というと、販売においては専門書を扱うお店だと思う人がいるかもしれません。

しかし、古本買取(販売)専門店が扱う品物は専門書とはかぎらないのではないでしょうか。 料理の本でもマンガでもいいのですが、 狭い分野の本を掘り下げて集めるお店が古本買取(販売)専門店だと思います。 哲学や歴史などの人文系の専門書を広く扱うお店は、 厳密にいうと専門店ではないと思っています。 大正文学の初版だけを扱う古本店、 自由律俳句だけを集めた古本店、 あるいは自費出版の闘病記だけを集めている古本店といったように、 限られた本を扱うのが、古本屋でいう専門店だと自覚しています。 特定の本を集めて高めの値段設定で売る点では セレクトショップ型の商売と似ている気がしますが、 本を選ぶ基準が古本店主の主観によるのではなく、 外部に客観的基準が存在するという点が違っているのではないでしょうか。

専門店ではアカデミズムや伝統など、 もともと社会にある基準で本が選ばれているでしょう。 つまり、分野を間違えなければ、はじめから一定の顧客を想定できるのではないでしょうか。 全国に散らばっている少数の顧客とどうやってコンタクトをとるかについてですが、 そういう分野にはたいていコミュニティーがあるでしょうから、 そこにうまく参加できれば、顧客開拓は意外に難しくないような気もします。 難しいのはやはり品揃えでしょう。 その分野の専門家といっていい顧客を相手に商売をするでしょうから、 生半可な品揃えでは満足してもらえないはずです。 毎日市場に通い、少しでも関連があるものを仕入れたり、引退した顧客から逆に買い戻したりして、 新たな顧客に提供することも必要でしょう。

読むことでもうけが出そうな本はよく売れるので、 そうした分野がねらい目かもしれません。