古本買取店の明日はどうだろうか

まずは価格競争について見てみましょう。 古本買取店でも、どんな形態の店を持つにしても、 商売をやっていくうえで最大のポイントは、 価格競争に巻き込まれないようにすることではないでしょうか。

専門居やセレクトショップでは、 安い値段を付けて本を売るようなことはしていないように思います。 それでも売れるのは、何らかの付加価値をつけて販売しているからでしょうか。 一方、発見型総合古書店の売り値は比較的安めに感じます。 ここは最高値になる市場ではなく、 一般のお客様からの仕入れを重視することで成り立っているのかもしれません。

自分がどのようなタイプのお店をやりたいのか、 はっきりしたビジョンをもつことは大切です。 目標にしたいお店を見つけて、まねてみるのもいいでしょう。 どうやって経営を成り立たせているのかという視点から、 ぜひじっくり観察してみましょう。 長く商売を続けているお店であれば、 必ずどこかで利益を出せるシステムになっているはずです。

次に相場という観点では古本買取店の明日はどうでしょうか。 相場を知っていることと、 古本が売れることとは直接的にはつながらないように思います。 いまはネットなどを使えばほかの人がどれくらいの値段で本を売っているのか、 すぐに調べられます。 さらに古本の組合に入って市場に通うようになれば、 かなり珍しい本であっても相場感覚を つかむことができるようになるのではないでしょうか。

しかし相場どおりでは必ずしも商売にはならない時もあるでしょう。 相場とは「他人の値段」だと思います。 その品物を買ったAさんならAさんの値段が、そのときの値段になっているだけでしょう。 長く商売を続けている古本買取店はいずれも、 その古本屋さんだけが知っている「よく売れるもの」をもっているように思います。 それはほかのお店には明かされませんし、 市場で仕入れるときも、あまり高く仕入れると目立つので、 あえてぎりぎりで買える値段で落札したり工夫しているのではないでしょうか。

もっとも、そのようにいくら気を使っても、すぐにバレて他店に追い付かれてしまうこともあるでしょう。 バレたときにはすでに次の発見をしていなければなりませんね。 古書の道とは、果てしないものです。