買い値の決め方

まず本は、自分の店で売るものと市場に出すものに分けます。店に出すものは売り値を先に考えて、その割合から買い値を決めていきます。

確実にすぐ売れそうな本であれば最高で売価の五割程度、そのほかは一割から三割の評価額にします。物理的に傷んでいれば安くなりますし、その本自体の価値が安定していて、店のラインアップとしてそろえておきたいものであれば、高めの評価になります。

また、もともとの単価が低いものは、評価額の割合も低くなります。はじめから百円コーナーに置くことが決まっているような単行本は、十円程度の買い値になります。店で売るものに関しては、かつては定価以上で売るもの、定価の半額以上で売るもの、定価の半額未満で売るものと、三種類ぐらいに分ければよかったのですが、昨今は古書相場が流動的で不安定になっているので、そうした分け方は通用しなくなりました。

買い取りをする際には、本の大きさ、つまり判型も見逃せないチェックポイントになります。例えば、同じ千円で売れる本でも、小さな文庫本と大きな美術書では棚に占めるスペースがまるで違います。美術書と同じスペースで文庫本なら数十冊は置けます。毎日の売り上げが棚に入っている本の総額に比例するとすれば、判型が大きくて安い本を置くのは、たいへんな損失です。また、ほとんど売れそうにないと判断されるものは、全体でいくらというように値付けをします。

もっとも、以前は百冊の山を全体で五百円で買い取るなどとしていたのですが、最近は一冊一律五円とするほうがお客様が安心してくださるので、なるべくそのようにしています。当店では、お客様で本を処分していただくような事態はなるべく避けたいと考えているので、正直なところ、売れそうにないと思われる本でも引き取るようにしています。

とはいえ、出張買い取りにいって、処分品ばかりで売れるものがまるでないような場合には、買い取りを断らざるをえないこともあります。「これは市場に出せるな」と判断したものについては、市場の落札価格を想定して、その半値で買い取るようにしています。市場の値段は変動するので、半額程度にしておかないと損になることもあるからです。また、運送や仕分けなどに大きなコストがかかる場合は、その分を差し引いて考えます。汚れがひどく、クリーニング代などのコストが余計にかかりそうな場合も、その分を買い値から差し引きます。

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